kojima

荻窪八幡が大宮八幡になっている

先日、 国土地理院「ウォッちず地図閲覧サービス(試験公開)」 を見ていたときのことである。何気なく散歩でよく寄る荻窪神社を見たら大宮八幡と表示されていて目を疑ったことがあった。神社が名前を変えるだろうか。お寺は過去に名前を変えたことがあるということは知っていたが神社については聞いたことが無い。
そこで一昨日、このことを国土地理院地理情報部情報管理課TEL:029-864-1111(7242)に聞いてみたのである。荻窪八幡(東京西部吉祥寺・北緯35度42分38秒・東経139度36分24秒)が大宮八幡と表示されている、また同じ東京西部にある有名な大宮八幡(東京西部吉祥寺・北緯35度40分55秒・東経139度38分23秒)には表示がさてていないがどういうことなのですか、「平成14年4月刊行(平成13年度調査)された数値地図25000(地名・公共施設)のデータを利用しています。」とあるのに何故内容が古いのですか、と聞いてみた。昨日と今日と何度も人が代わって上司と名乗る方から今日電話があったところによると、要は市町村から得た情報を載せているだけだということであった。間違いには2とおりあって、全くの間違いと変わってしまったのに変えなかった場合の2つだという。そして今年の版の地図では荻窪八幡と表示されているという。また東京都は最近国土地理院との関係を変えてきていて、昔のように情報の共有がうまくいかなくなっているともいう。

荻窪八幡は昔大宮八幡といったのかも知れないという疑念はぬぐい去れなかった。そこで、荻窪八幡TEL:03-3390-1325にも電話してそのことを聞いてみることにした。受付に代わって出てこられた宮司さんによると”荻窪八幡が大宮八幡であったことはありません、昔から荻窪八幡です”ということであった。荻窪八幡は通称で、正式にはただの八幡であり、それでは各地の八幡が区別出来ないのでそれぞれ通称を付けていて、ここは荻窪八幡といい隣の氏子区域には井草八幡があるのだという。この話を聞いて神社の名前が変わったのではないことが分かり、私の疑念は晴れたのである。宮司には国土地理院の2万5千分の1の地形図には荻窪八幡神社の名前が長いあいだ大宮八幡と載っていたことを再度伝えて電話を切った。
宮司からはまた色々な話を聞くことが出来た。私が”八幡様はよく街道に沿ってありますね”と聞くと”八幡は九州の宇佐に発して鎌倉に伝わり、その後街道に沿って各地に伝わったのでしょう”という答えであった。戦後神社に区別が出来て八幡神社と八幡宮とがあり宮の方が上位だという。神明通りと神明について聞くと、 南荻窪〔神明中学の隣〕に天祖神社という神社があって神明様と呼ばれている という。また阿佐谷には神明宮という宮があるという。下高井戸にも八幡神社があって五日市街道沿いの松庵稲荷と春日神社は同じ区域に含まれているのだそうである。氏子区域は戦後の協定として神社間で作られたものだという。そこで思い出したことがあったので、”井の頭公園には井の頭弁財天宮がありますが、弁財天を祭っていて宮というのはどういうことなのでしょうか”と聞いてみた。宮司は”日本人は八百万の神を信仰していることと神仏混交に親しんできているからその流れなのでしょう”という。また、神社には高千穂系( 神社庁 系)と出雲系(神社庁には属していない)があって、出雲系が外来の宗教と一緒になっていることが多いそうである。そして出雲系のことはあまりよくわからないと付け加えた。 荻窪八幡神社 神社庁 に属していて 高千穂系 なのである。
posted at 18:49:11 on 2005-11-18 by kojima - Category: 見つけたこと TrackBacks

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